キタキツネのお母さんの怪

キタキツネのお母さん 水彩

11月に入ってカレンダーづくりの毎日です。
順調に進んでいましたが、先週から熱を出し、しばらく中断していました。
解熱剤で熱が下がるので、少しずつ絵を描くことを再開しています。

昨日、キツネのお母さんと小ギツネの絵を描いていました。

鉛筆の下書きを何度か修正して
絵の具を塗って
ほぼ完成というところで

ブックスタンドに立てかけてあったA4のコピー用紙に印刷したまぬきさんのキツネの写真が
ぺろーんと下にめくれました。

下にお辞儀をしたというか
あまりないことですが
コピー用紙の裏面が目に入って
キツネの写真は一瞬、視界から消えました。

手でうつむいた用紙をもとに戻した瞬間に
キツネのおかあさんの顔が変わっていることに気づきました。

うん?

写真が入れ替わったのかと思いましたが
お母さんの顔以外は変わっていません。

それまで、「お母さんの顔は上向きで笑っている」と思って描いていました。

上向きというのは形を捉えにくくて何度も下書きを書き直していました。

目を鼻の距離も短く、耳は平たく
にっこり笑っているので口元は膨らんで・・・

そう捉えて描いていましたし、色も塗りましたので

少なくとも1時間くらいはそういう画像を眺めていたはずです。

それがうつむいた用紙を元に戻すと
お母さんの顔は正面向き、もう笑ってはいないのです。

う~~~ん

なんなんだ、これ??

描いた絵と画像は違う顔になっています。
似てるとか似ていないではなく
「こんな感じ」と思って描いた顔の原稿がなくなり
「違う顔」の原稿が残りました。

気のせいなのかもしれない・・・
ボーッとしていて、勝手にそう見ていただけかもしれない・・・

でも、手で直した瞬間、なにかが変わったという感じがすごくあって

自分としては「お母さんの顔が入れ変わった」としか思えないのです。

昨年、私はキタキツネの絵をたくさん描きました。

昨年末にカレンダー用の絵を描いている中で
キツネが信仰の対象になる理由がわからなくもないと思いました。
なにか人の心とつながるものがキツネにはあるように思えたのです。
もっとたくさん描けばわかることがあるかもしれないと思って
春先まで描いて
でも何もわからずに終わりました。

私はまぬきさんのキタキツネのとりわけキツネのお母さんのファンです。
子ギツネよりも父母を描くことに心情的に気持ちが入ります。

まぼろしとなったお母さんは

少し上向きで鼻をふくらませた得意げな笑みで子供と一緒に写っていました。

キタキツネの親子

キツネにばかされたのかもしれません。
それならそれでいいじゃないと思います。
不思議な経験をさせていただきました。

絵を描きます

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